胆のうや胆管に「胆石」ができて激しい痛みや黄疸、発熱が生じるのが胆石症です。胆石は胆汁に含まれるコレステロールなどの成分が固まってできる石のようなものです。この石が胆のうの出口を塞ぐことで激しい痛みをもたらします。国内の患者数は約600万人にのぼるといわれています。薬物療法や結石破砕術では再発するケースが多いので、状態をしっかりと確認して治療することが必要となります。

胆汁は肝臓でつくられる消化液で、十二指腸に排出されます。この胆汁が流れる道を胆道といい、胆道に石ができて痛みなどの症状を起こす病気を胆石症といいます。石ができる場所により、「胆のう結石」「総胆管結石」「胆内結石」に分けられます。
単に胆石といえば、胆のう結石を指すことが多く、その成分は胆汁に含まれるコレステロールやビリルビン(色素)などが結晶化し固まったものであり、胆石の約80%を占めています。
胆石の形や大きさはさまざまで、丸くてコロコロしたものや角張っているものもあります。小さいもので直径数mm、大きいものだと30mmになるものがあり、数個から数十個できることがあります。エネルギー量や脂質の多い食べ物のとり過ぎ、肥満や脂質異常症などがあると胆石ができやすいといわれています。
※嵌頓(かんとん・はさまって動かないこと)
胆石ができやすい人には4つの「F」があるといわれています。以下の人はご注意ください。
●胆石ができやすいのは4つの「F」
①「Forty(40代)」 40代以降に多い
②「Female(女性)」 女性のほうが男性よりも多い
③「Fatty(肥満)」 肥満や脂質異常症の人に多い
④「Fecund(多産婦)」 子どもを多く出産した女性に多い
胆石を防ぐためには生活習慣病にならないように注意すべきです。肥満、糖尿病、脂質異常症などにならないようにしましょう。特に女性の場合には40代になると女性ホルモンが減少し、コレステロールの代謝が悪くなり、胆石ができやすくなります。また肥満の人はコレステロールが多く、胆汁へのコレステロール分泌を増加させ、胆石をつくりやすくします。
胆石がみつかっても症状がなければ、治療を受ける必要はなく、基本的に経過観察となります。医師の指示に従い、年に1回程度医療機関を受診して状態を確認します。症状が出たときに治療を要することになります。
●薬物療法(胆石溶解療法)
主に15mm以上の胆石に対して行われることがあり、放電により発生させた衝撃波を照射して石を砕いて排出させます。1回の照射で破壊できない場合は2~3回繰り返すことがあります。有効率はおおよそ63%から90%とみられます。
●内視鏡治療(ERCなど)
主に胆管炎や膵炎のリスクの高い、総胆管結石の人に行われる治療です。内視鏡で結石を取り除く治療が行われます。口から内視鏡を入れて十二指腸まで移動させていきます。そこから胆管の出口を電気メスで切開して広げ、胆管結石を取り除きます。
●外科手術(胆のう摘出術)
有症状の胆のう結石や繰り返す発作、炎症を伴う場合は胆のうを摘出する手術が行われます。多くの場合、腹腔鏡を用いて行われるため、患者にとっての身体的な負担が少なく、比較的早く回復するとみられます。