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第12回 フォトグラファー編-3
ハッとする写真よりもホッとする写真を撮りたい

2023/09/11

銀座
フォトジェニックな銀座は、いつ撮り歩いても新鮮な刺激を与えてくれる

フォトグラファーT:専門学校で報道写真を学んだ後、大学に進学し新聞学を専攻。新聞社にて写真記者の経験を重ねる。その後、フォトグラファー兼ライターとして、さまざまな活字メディアを経て、2023年4月に当社に入社。

「好きなことを仕事に」——子どものころからの夢をかなえる

――まずは、フォトグラファーを志したきっかけを教えてください。

幼少期に写真を好きになったのが、原点です。父の趣味がカメラだったので、小学生のときから父の一眼レフカメラを借りて近所を撮り歩いていました。カメラに友達や家族の笑顔がそのまま写るのが楽しくて、学校で行事があれば必ず写真係に立候補しました。フィルム時代だったので焼き増しを配るとみんな喜んでくれるし、後から思い出を見返すことができる良さもありました。撮り続けるうちに、「写真って、なんかいい。もっと撮りたい」という思いが強くなっていきました。

――子どものころから写真がお好きだったのですね。

はい。高校で将来の進路を決めるときに「好きなことを仕事にしていきたい」と思い、自分の好きなことといえば、「やっぱり写真ではないかな」と。高校生の時点でプロのフォトグラファーになれる自信を持っていたわけではありませんが、ただ好きなことだったら、結果は後からついてくるだろうと考えて、まず写真の専門学校に進学しました。とにかく勉強して知識を身に付けて、技術を腕に叩き込もうという思いでした。

――「好きなことを仕事に」。すてきですね。その後はいかがでしたか?

撮り直しがきかない報道写真の「一瞬にかける」感じに惹かれて勉強をするうちに、さらにジャーナリズムも学んでみたいと思い、専門学校卒業後に大学で新聞学を専攻しました。その後4年間ジャーナリズムを勉強し、新聞社の写真記者を目指しました。そして大学卒業後に、念願だった新聞社に入社できました。

撮って書ける「二刀流の取材者」への進化を遂げる

――新聞社でのお仕事はどうでしたか?

はじめは写真記者ではなく、一般の記者として働きだしました。「写真が撮れるだけではなく、記事も書ける人材がこれからは必要になる」と考えたので、書く経験もしっかり積んでから、目指していた写真記者になりました。撮ることと書くことの基礎は、新聞社で叩き込まれたという気がしています。

――フォトグラファーとしては、どのようなお仕事をされたのですか?

事件・事故・文化・スポーツ・インタビューなどの撮影に従事しました。報道写真は何といっても撮り直しがきかないことが多いので、スポーツのプレーや人の表情変化の一瞬を逃さず捉える必要があります。そうして撮影し、一瞬にかけてものにしたときの喜びは大きいです。

ミラーレス一眼レフカメラのSONYα7IV
愛用するミラーレス一眼レフカメラのソニーα7IV。使いやすくて気に入っている

――一瞬一秒が勝負の世界で経験を培ってきたのですね。新聞社の後はどのようなお仕事を?

ジャンルを問わず、雑誌や新聞社など、さまざまな活字メディアを渡り歩いてきました。フォトグラファー兼ライターとして15年ほど奮闘するなかで、写真が撮れて記事が書ける「二刀流の取材者」としてのスタイルを確立しました。
そして、今年4月に当社のフォトグラファーになりました。

フォトグラファーとして最前線に立ち続けるために

――さまざまな場所で技術を磨いてきたTさんですが、当社への入社の決め手は何ですか?

健康をテーマにした媒体を作り上げている当社のフォトグラファー職の募集を知り、健康という抽象的だけど、人間にとって不可欠なテーマにやりがいを感じたためです。

――「健康」というテーマに何か思い入れがあるのですか?

私は、常に「健康に勝る財産なし」と思っています。仕事をするにも、趣味のヨットを楽しむにも、何をするにしても健康がなければできないので、健康が極めて重要だと考えています。

――フォトグラファーとしても、健康であることは重要ですよね。

もちろんです。フォトグラファーとしてずっと仕事をしていきたいので、健康管理をいっそう大切にしていますね。特に睡眠時間を十分にとるようにしていて、そうすると身体とメンタルの両方が整います。

ヨット
オフの日は都会の喧騒を離れ、海でヨットを楽しむことが多い

――では当社のフォトグラファーとして、どのような写真を目標にしていますか?

まず、お客様のご要望にお応えすることが大前提なので、企業のフォトグラファーとしてのクオリティーに到達するのはもちろん、さらに私自身の個性も表れるような写真を撮れたらすてきだなと思います。

――写真に表れる「個性」ですか。

写真は、レンズと同時にフォトグラファーというフィルターを通すので、おのずとフォトグラファーの個性が写真に表れるものだと思っています。私としては、「ハッとする写真ではなく、ホッとする写真」を撮ることが好きです。殺伐としているのではなく、見ていてどこか人の温もりが伝わるように撮りたいですね。

――昔から「ホッとする写真」を撮りたいという考えだったのですか?

報道写真の経験から強く意識するようになりました。そしてこれからも変わっていくと思います。普段から写真展や他の写真家の写真から学び、発見や気づきを自分の撮影スタイルに取り入れるようにして、マンネリにならないように心がけています。

――インプットとアウトプットを繰り返し続けているのですね。

はい。感性と技術の両方をアップデートし続ける、その繰り返しです。技術でいえば、特に最近はフォトグラファーに対して、写真と動画の両方の撮影・編集スキルがシームレスに求められるようになってきていると感じています。ぜひ新しい技術を今後も習得して向上していきたいですね。

――最後に、今後の意気込みを聞かせてください!

これからも初心を忘れず、成長していきながら撮影を楽しんでいきたいと思っています。

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