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  • しっかりとろう! 野菜の力 PartII 大切な栄養素を逃さずとるには?―保存法・調理法―

しっかりとろう! 野菜の力 PartII大切な栄養素を逃さずとるには?
―保存法・調理法―

さまざまな栄養素をもつ野菜ですが、保存法や調理の過程でビタミンやミネラルなどを失ってしまうことがあります。大切な栄養素をできるだけ多く残せるように、適切な保存法と調理法を知っておきましょう。

育った環境に近い状態で保存する

野菜を保存する際には、その野菜が育った環境に近い温度や湿度にすると、鮮度が保たれて、栄養素の損失を抑えることができるといわれています。以下はそれぞれの野菜の鮮度を保ち、栄養素のロスをできるだけ抑えるための保存法です。

  • キャベツ、白菜、レタス…*新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室に入れましょう(保存期間:2~3週間)。カットしたものはしっかりラップに包んで野菜室に入れ、1週間以内に食べきるようにします。
  • ほうれん草、小松菜などの青菜…軽く湿らせた新聞紙に包んで野菜室へ(保存期間:1週間)。
  • トマト、なす、きゅうりなどの果菜…ポリ袋に入れて口を軽く閉じて野菜室へ。トマト、なすは1週間ほどもちますが、きゅうりは水分が多く日持ちがしないため、3日ほどで使い切るようにします。
  • 根菜、いも類…温度や湿度の低い環境を好むため、新聞紙に包んで冷蔵庫の冷蔵室に保存しましょう(保存期間:根菜は2週間程度、いも類は1カ月程度)。葉がついている場合は、そのままだと葉に栄養分を吸いとられるため、葉と根を切り分けてから保存するようにしましょう。カットしたものは1つずつラップに包んでポリ袋に入れ、口を軽く閉じてから野菜室に入れ、4~5日で使い切るようにします。
     根菜・いも類は涼しく風通しのよい「冷暗所」での保存も可能ですが、梅雨から夏にかけての時期は冷蔵庫で保存したほうが安心です。

*新聞のインク移りが気になる人は、まずキッチンペーパーで包み、その上から新聞紙で包むようにしましょう

 

各野菜の冷蔵庫の保存場所

  • 冷蔵室(3~6℃ 湿度が低い)
    葉ねぎ/さつまいも/じゃがいも/にんじん/大根/玉ねぎ/ごぼうなど
  • 野菜室(3~8℃ 冷蔵室よりは湿度が高め)
    白菜/きゅうり/なす/トマト/キャベツ/ピーマン/小松菜/レタス/ほうれん草など

栄養素を逃さない冷凍保存

多くの野菜は冷凍での保存が可能です。冷凍保存の基本を守ることで栄養素の損失を最低限に抑えて、おいしく保存することができます。根菜類は煮るなど、火を通してから冷凍するのがよいでしょう。なす、パプリカ、にんじん、玉ねぎなどは、水分やアクが少ないため、生のまま冷凍しても栄養価や味が変わりません。いずれも細切りやせん切りにして冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。トマトは切らずにそのまま冷凍できます。ヘタをくり抜き、冷凍用保存袋に入れて保存します。一方でレタスやきゅうりなど水分の多い野菜は冷凍には向きません。

調理法によって体に吸収される栄養素の量が変わる

調理の仕方により、野菜に含まれるビタミンやミネラルが減ってしまうこともあれば、増やせる場合もあります。それぞれの野菜の特徴を把握して、調理法を工夫しましょう。

●緑黄色野菜の場合

トマト、にんじん、カボチャ、ほうれん草など、中まで色の濃い緑黄色野菜には、βカロテンなどの脂溶性ビタミンが多く含まれています。脂溶性ビタミンは油に溶ける性質があるので、炒めるなど、油を使った調理法にすると体内への吸収率がよくなります。また、緑黄色野菜を油で炒めると、生のときと比べて同じ重量あたりのβカロテンの含有量が増えます。野菜によって増加率は異なりますが、味覚面でも油との相性がよいのでおいしく食べられます。

◎炒め物に向く野菜…にんじん、ほうれん草、カボチャ、トマト、小松菜など
◎揚げ物に向く野菜…にんじん、カボチャ、玉ねぎなど

●淡色野菜の場合

レタス、きゅうり、大根、じゃがいもなどの色の薄い淡色野菜には、ビタミンCなどの水溶性ビタミンや水溶性ミネラルの豊富なものが多くあります。これらの栄養素は加熱すると水に溶け出すという性質があり、ゆでると水の中に流出してしまいます。

そのため、淡色野菜は、生で食べられるものはサラダなどにして生で食べることをおすすめします。加熱する場合は、汁に溶け出た水溶性の栄養素も一緒にとれるように、汁物や煮物にすると効率よく栄養素が摂取できます。加熱すると野菜のカサが減って、それだけたくさん野菜がとれるというメリットもあります。

電子レンジは短時間で加熱できるので、水溶性の栄養素は溶け出しません。じゃがいもやブロッコリーは、レンジ調理だとビタミンCの残存量が多くなるのでおすすめです。

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